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内田祥三

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今日は東大農学部で打ち合わせでした。右が1号館、奥が3号館です。東大農学部の建物群は、前日に見学した旧公衆衛生院および東大医科学研究所と同じく内田祥三の設計です。これらはどれも良く似ていますが、農工大の本館は雰囲気が異なっていて、内田のなかでは異色作だったのかもしれないですね。

白金界隈でエクスカーション

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今年は研究室からの卒論発表がなかったのですが、M2の修論発表会(2/12)とM1の構想発表会(2/18)が無事に終わったので、打ち上げを兼ねて、白金界隈にエクスカーションに出かけました。 一枚目の写真は東京大学医科学研究所です。1892年に開設された伝染病研究所が起源となっています。伝染病研究所の管轄が内務省から文部省に変わることに反対した北里柴三郎が所長を辞めて、北里大学の前身である北里研究所を設立したのは有名な話です。当時の歴史的資料が医科学研究所入口近くの 近代医学記念館 に展示されています。 さて、二枚目もよく似た建物の写真です。これは、伝染病研究所とセットで建築された 旧公衆衛生院 で、現在は港区の「ゆかしの杜」という総合施設になっています。いずれも内田祥三による設計です。同じく内田が設計した農工大の本館とはずいぶん趣きが異なります。 日頃の行いが悪かったのか、この建物に入っている港区郷土資料館がお休みでした。それでも総合施設なので、中にはいって建物を見学することができました。階段の造りが美しかったです。 このあと五反田方面まで歩いて、スリランカ料理屋で打ち上げを行いました。キャッサバ芋のフライがとても美味しくて、びっくりでした。

京の桂

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日文研(国際日本文化研究センター)で開催された二日間にわたる研究会に参加してきました。京都駅から西に少し行ったところにある桂駅からバスで20分ほど山に入ったところに日文研があります。せっかくなので研究会の前に桂離宮にお邪魔することにしました。 宮内庁によって皇室財産として管理されている桂離宮は自由に散策することが出来ません。1時間のガイドツアーを事前予約(厳密には抽籤)したものだけが入場できる仕組みになっています。とても丁寧なガイドツアーにもかかわらず、入場料込で1000円と破格です。 写真は、皇室が出入りする「正門」です。一般の人がこの門を使うことはありません。写真ではわかりにくいのですが、砂利が敷かれている道の部分は、門があるところの幅よりも手前の幅のほうが広く造られているため、距離を遠く感じ、名残惜しくなるとのことです。このように含意ある意匠がそこら中にあるのですが、解説を聞かなければほとんど気が付きません。 改修のために池の水を抜いている時期だとのことで、本来の美しい庭園の姿を拝むことはできなかったのですが、それでも木や石、池、橋、建物の一つ一つが、職人の手によって、およそ400年前から変わらずに完璧に維持管理されていることがよく分かりました。 本題の研究会の方は、「匂い」をテーマにした環境史ということで、日文研の先生方や懐かしい先生方とお話しや会食をする貴重な機会となりました。また去年お世話になったスロベニア現代史研究所のみなさんにも再開することできて、とても楽しい時間を過ごしました。二日目の昼食にいただいた木乃婦の仕出し弁当「洛中三条」は、すべての惣菜が丁寧に調理されていて、とても美味しかったです。改めてお礼申し上げます。