イチハツの咲く茅葺き屋根
ゼミのエクスカーションで 川崎市立日本民家園 にお邪魔しました。茅葺き屋根の上には紫色のイチハツが咲いています。中国原産のイチハツはアヤメ科のなかでもいち早く咲き出すもので、火事や台風からのお守りとして茅葺き屋根の上に植えられる風習が古くからあったそうです。 タイミングよく、「信越の村」5軒をボランティアの案内で見学することができました。写真は重要文化財の江向家住宅です。富山の五箇山の民家は「庄川本流系」と「利賀系」に分類され、いずれも切妻造(入母屋造風)ですが、江向家住宅のような「庄川本流系」は妻入(正面の妻に入口がある)に特徴があります。一方で、すぐ近くにある野原家のような「利賀系」では妻側ではなく屋根側(横側)に入口があります。 4月末の好天に恵まれて、ガビチョウやウグイスが鳴くなか、のんびりと4時間ほど民家を満喫してきました。白川郷や大内宿、美山といった現地で保存されている場所も素晴らしいですが、全国から移築・復元・保存し、丁寧に解説や展示がなされている川崎市立日本民家園はもっと評価されて良い場所です。ただ、混雑すると困るので、知る人ぞ知る場所で良いかなとも。