西日本林業経済研究会

酷く暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。週末(7/5, 6)に名古屋方面に出張してきました。金曜は、名古屋大学にて開催された林業経済学会・森林利用学会・水文砂防学会の3学会共催によるシンポジウムに参加しました。テーマは「森林における自然災害にどのように対応するのか―最前線の研究成果とその対策」です。土曜は、このテーマを引き継いで、西日本林業経済研究会が「災害に強い森づくり―愛知県豊田市の現場から」というエクスカーションを企画してくれました。
写真は愛知県の「循環型林業」による皆伐の現場です(牛地県有林)。拡大造林期に植えられたスギ・ヒノキが主伐期を迎えているため、激甚化する土砂災害のリスクへの対応がより一層求められます。豊田市では2019年に「森林保全ガイドライン」を策定し、たとえば土砂崩壊を起こしやすいO(ゼロ)次谷では森林施業に対して強い制限をかけるなど、先進的なルール作りを行っています。
旧稲武町の豪農古橋家の山林にもお邪魔することができました。天保の飢饉後に富家から富村になるべく古橋源六郎暉皃(1813-1892)が大井平山に植林をしました(写真)。ここは暉皃の死後の1900年に「大井平公園」として整備され、現在も多くの人が訪れる場所になっています。県内最古のスギの植林地がつくる景観は圧巻で、下層にはシャクナゲが繁茂しています。
土曜の午後に停電で東海道新幹線が運転見合わせになってしまい、帰りが心配されたのですが、予約していた列車くらいから定刻通りに運行となり、無事に帰宅できました。シンポジウムおよびエクスカーションを企画・実施くださった名大など関係者のみなさまに心よりお礼申し上げます。

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