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台南でEAEH2019

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10月24日から27日まで台南の国立成功大学で開催された第5回東アジア環境史会議(EAEH2019)に参加してきました。 成功大学のシンボルツリーになっているこのガジュマル(榕樹)は、大正12年に皇太子時代の昭和天皇がお手植えしたものだそうです。この大学はこの頃は工学系の高等学校で、昭和18年に台湾帝国大学の工学部となりました。 台南の街にも日本統治時代の建築物があちらこちらに残されています。林百貨店はリノベーションされておしゃれな観光スポットになっています。 旧台南地方法院は森山松之助(1869-1949)による建築で、現在は司法博物館として利用されています。明治29年から明治30年にかけて統治時代の司法方針が定まったことがよくわかりました。森山の建築物としては旧台南州庁舎(現在、国立台湾文学館)も見学できました。昨年、訪れた旧台中州庁舎も森山の建築だったことを知りました。東京駅で有名な辰野金吾の弟子だそうです。  25日には曾文渓をめぐるエクスカーションに参加しました。曾文渓は阿里山を源流に、有名な八田ダム(烏山頭ダム)を経て、台南に注ぐ川です。台湾の西側の平地は川が東の山から西の海へ向かうばかりで、平地の田畑で水を使うために南北の水路が必要でした。写真は統治時代に作られた水路で、そのうえに道が作られています。 その道の上から直行する川を眺めると、水路と平行に軌道のあとが残されていました。これはサトウキビ(Sugar cane)を運ぶための軽便鉄道のあとです。台北萬華にある糖廍文化園区を思い出しました。台南では砂糖イコール豊かさだったため、料理の味付けが伝統的に甘いのだそうで、実際にそうでした。 このあたりはヒシ(Water chestnut)の生産で有名です。あちらこちらに写真のような池で栽培されていました。食べさせていただきましたが、水分や油分の多いクリのようで大変美味しかったです。 河口には西表島のようなマングローブ林が広がります。人口が密集する古都台南からわずか数kmなのにこのような自然環境があることは大変な驚きです。ラッキーなことに絶滅危惧種のクロツラヘラサギを観察することができました。 台南は台湾でもっとも早くから開けた場所で、「台湾の京都」的な位置づけです。台南孔子廟は

関川村ふたたび

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一年ぶりに新潟の関川村にお邪魔してきました。下関の齋藤医院の中庭を眺めているとなぜか落ち着きます。 台風が過ぎ去ってきれいに晴れ渡った米坂線の越後下関の駅です。往きは新潟駅経由で来たのですが、せっかくなので帰りは米沢から帰ることにしました。